感昌、インフルエンザ、肺炎、腎盂炎、食中毒などの疾患は迅速な診断が求められます。当院では、採血後10分以内に白血球数、CRP(炎症反応の程度)など検査し、診断・治療に役立つようにしています。
当院の診療における2本柱は、動脈硬化予防とがんの早期発見と考えております。その理由は、動脈硬化に伴う死因と、がんによる死因はそれぞれ約30%づつあるからです。以上の2本柱を目指すことで「生活の質」の向上が見えると考えています。
動脈硬化によってもたらされる病気に、脳・心疾患があり、死因の約1/3を占めています。ところで、動脈硬化は年齢とともに進むことが知られています、特に、高血圧症、糖尿病、高脂血症、喫煙、肥満、慢性腎臓病(CKD)、高尿酸血症があると加速されると言われています。つまり、上記の様な疾患の早期発見、治療が動脈硬化の進展を遅らせるのに役に立つと考えられます。
第1位 | 悪性新生物 | 30.1% | |
---|---|---|---|
第2位 | 心疾患 | 16.0% | } 28.3% |
第3位 | 脳血管疾患 | 12.3% | |
第4位 | 肺炎 | 9.9% | |
第5位 | 不慮の事故 | 3.7% |
がんは死亡原因の、約30%を占めています。死因の第1位です。がんを防ぐことは、最も大切ですが、発生したがんを早期に発見する大切さは論を待たないと思います。”早く”、”確実に”、”楽に”、”安価”に早期発見できれば、言うにこしたことはありませんが、現実的には、全てを満足するのは困難です。それぞれの”がん”について個々の戦略を立てる必要があるのです。まずは、男女別のがん死亡原因について列記してみましょう。
男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|
第1位:肺がん | 23.0% | 第1位:大腸がん(結腸+直腸) | 14.4% |
第2位:胃がん | 16.6% | 第2位:胃がん | 13.6% |
第3位:肝臓がん | 11.8% | 第3位:肺がん | 13.0% |
第4位:大腸がん(結腸+直腸) | 11.2% | 第4位:肝がん | 8.5% |
第5位:膵臓がん | 6.2% | 第5位:乳がん | 8.3% |
第6位:食道がん | 4.8% | 第6位:膵臓がん | 8.2% |
第7位:前立腺がん | 4.7% | 第7位:胆道系がん | 6.8% |
第8位:胆道系がん | 4.0% | 第8位:子宮がん | 4.2% |
男性 | |
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第1位:肺がん | 23.0% |
第2位:胃がん | 16.6% |
第3位:肝臓がん | 11.8% |
第4位:大腸がん(結腸+直腸) | 11.2% |
第5位:膵臓がん | 6.2% |
第6位:食道がん | 4.8% |
第7位:前立腺がん | 4.7% |
第8位:胆道系がん | 4.0% |
女性 | |
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第1位:大腸がん(結腸+直腸) | 14.4% |
第2位:胃がん | 13.6% |
第3位:肺がん | 13.0% |
第4位:肝がん | 8.5% |
第5位:乳がん | 8.3% |
第6位:膵臓がん | 8.2% |
第7位:胆道系がん | 6.8% |
第8位:子宮がん | 4.2% |
●胃がん、大腸がん(結腸+直腸)、食道がんなどの消化器系のがんは死亡者数全体の約30%を占めています。 いずれも、診療の為には、内視鏡検査が有力な検査法となります。また、「ピロリ菌」と胃がんの関係は濃厚で、ピロリ菌感染者は定期的な検査が望まれます。
●肺がんは、男女総数で第1位です。喫煙はリスクファクターです。定期的な胸部写真、必要であればCT検査は有力です。また、喀痰細胞疹検査も大切な検査法です。
●肝臓がん(肝細胞がん)の90%はB型肝炎ウィルスあるいは、C型肝炎ウィルスによる感染者に発症しています。ですから、、B型肝炎ウィルス・C型肝炎ウィルスに感染している方は、定期的な血液検査や腹部超音波検査などが必要です。
●前立腺がんも増加しています。血液検査でPSAを調べることにより、90%の前立腺がんを発見できると言われています。55歳以上の方は、定期的な検査をおすすめします。
●その他膵臓がん、胆のうがん、腎臓がんの検査には、腹部超音波検査が簡単で苦痛も無くおすすめします。しかし、膵臓がんは、早期発見が特に困難で予後の悪い”がん”の1つです。今後の大きな課題といえます。
狭帯域光観察
(Narrow Band Imaging=NBI)